おかわり

たーんとおたべ

「仕事」をつまんなくしてるのは誰だ

ドイツのマイスター制度に「放浪修行」というのがあるそうです。こないだ新聞で読みました。黒ずくめの服を着て、杖持って、徒歩かヒッチハイクで移動し、あっちこっちの親方の元で3年と1日、修行するそうです。なんか『魔女の宅急便』みたいです。ネタ元なのかもですね。
故郷の半径何キロ以内に立ち入ってはいけないとか、最初の所持金はいくらとか、かなり厳しいです。が、洋服の由来なんかもいろいろあって歴史を感じさせてくれます。ひぃ!かっこいい!これちょっとほしい。


プレマイスター・ジャケット-FHB社-REPRONAL | BEYES(バイズ) EDIT STORE

前立てと袖に付いたボタンの数には、それぞれ意味がある。前立ての6つボタンは「週に6日働く」、袖の3つボタンは「3年間修業する」ということを表している。


‥‥ですが、時代の波というのでしょうか。新聞記事によると、こんなかっこいい制度も「合理的でない」という理由で消えつつあるそうです。そういえばキキも、珍しがられてたもんなー。
転機を迎えるドイツのマイスター制度
手工業主体の中世ギルドみたいな制度のままでは立ち行かない事はわかっていますが。グローバル化とか、ハイテクとか、技術革新とか合理化とかさ‥‥どれもこれもほんっとつまんないんだよ!!仕事への誇りや人間の尊厳みたいな「物語」の入る余地がないほどのギッチギチの合理。なんだこれ。ほんとにこんなのがみんなの望んでいる世界なのか?!世の中は、もっと不便でいいんじゃない?24時間いつでもおいなりさんが食べられるなんて、ちょっと不自然だと思わない?世界が便利に無駄なくなればなるほど、人の生きる意味や価値は希薄化していくってこと、そろそろみんな気づいてるはずなのに‥‥。
かつて職人の領域だった仕事を機械がおこなう現代。オートメーションでできる仕事や単純労働を「つまらない軽作業」って言って片付けていくのは、なんか、人間をせまいせまい袋小路に追い込んでいる気がして仕方がない。