おかわり

たーんとおたべ

美里の10years

(ちょっと書き変えた)

 渡辺美里の10yearsの動画があった。

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美里のタフでいながらもどこか甘い声ととてもマッチした曲で、すごく好きなんやけど、上の動画を見てどうしても違和感を拭い去れない。
うちが好きな10yearsって、こんな歌やったっけ?
いや、違うような。うん、違うよな。んで、ちょっと考えてみた。

 音楽や歌詞についてきちんと学んだことはないので、感覚的に理解していることしか言えないけれども、美里の歌って、歌の世界自体の完成度や統一性なんかよりも、生身の美里との同一性というか、同時代性とでもいうのか、美里がいつ歌っていたかによるところが大きいと思った。
10yearsであれば20代前半。大学生、もしくは社会人生活を始めたところ。動画と一致します。合うてるやん!じゃ、何で違和感を感じたんやろ?と考えて思いついたのは、「暗い顔して毎日を過ごしているのは違う」。歌詞に、「行きづまりうずくまりかけずりまわり この街にこの朝にこの掌に 大切なものは何か今もみつけられないよ」ってあるけど、この子は、必死で探してる。大事なものを求めて行きづまり、傷ついてうずくまっても、飽くことなく探し求めている。大事なものはどっかに絶対ある!って確信していて、「これから10年」かけてでも見出してやろうと誓っていて、それこそかけずりまわっている。そんな20代前半の子は、暗い顔して毎日を過ごしたりしない。泣くときはきっとひとりだ。さみしさや痛みや悲しみを握りしめて笑っている気がする。そして、そういう姿があのころの美里に似つかわしいと思いながらずっと聞いていた。だから違和感を感じたんやろなぁ。土砂降りの中、パイナップルロマンスを歌う美里、んでその後「雨のバカ~!!」って叫ぶ美里は、きっとそうするって感じていた。ちっちゃくて、かわいくて、恥ずかしくなるほどバカっぽくて激しい。身体全体を使って20代前半を表現していた。そんな姿にひかれていた。

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今、40歳になって思うことは、大切なものはあるってこと。かけずりまわった日々は、ついこの間のように思うのに、実はすごく遠いところにあってちょっとさみしい。そして、やっぱりいまだにかけずりまわってるってどゆこと。20歳の自分に伝えたい。あんた多分、ちょっとはましになってるでと。でも、まだまだやでと。大事なものはあるから、必死に探さなあかんでと。あと、40歳はあんたが思ってるほど年寄りと違うかったで(^^)

 

最後にくっそかわいい美里張っとくで!

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あーかわいい。
「大丈夫か、この子どこ行くんやろ……」というね。

いつからかショートヘアをやめちゃったけど、一人称の僕呼びからも想起させられる「性的に未分化」な感じも魅力やったと思う。

あーかわいい。


美里は、アイドルでも、アーティストでもなく、
渡辺美里というジャンルやと思う。文句あるか!

 

 

お題「甘酸っぱい思い出」