おかわり

たーんとおたべ

ホテル・ルワンダ


観ました。
『アフリカ』の『民族抗争』で『実際起こった虐殺』を描いた『実録社会派映画』です
って聞くと、「え〜‥‥堅苦しくて、退屈で、暗ーくて、重ーいの?」って思いました。でも観た感想は「たしかに暗くて重いけど、けして堅苦しくて退屈ではなかったわ。」でした。こんな表現するとどうなのかとも思いますが、ちゃんと「エンタメ」してました。
虐殺する側のドス黒い部分は自分の中にも確実に存在する。でも、同じように自分の中にポールだっている。だってそうでしょう、この映画を観て泣いたってことは、そういうことだよね?
だから、いざというとき、彼のように賢く振舞えるとは到底思えないけれど、自分の中のポールを殺してしまうような事は絶対にしたくない。美しくて崇高で、(その価値観の中では)美しくなく汚らわしいものを抹殺してしまうような、偏狭で冷酷な思想。たくさんの人間が道端で死んでいるのを見ても平気でいられる、狂信ゆえの精神の強さ。そんなのいらない。私が欲しい強さや美しさはそんなんじゃない。恐怖や怒りやかなしみや‥‥感情の爆発でネクタイも結べなくなるほど弱々しくていい。柔らかくていい。こういう「人間らしさ」を守り抜こうとする美しさ。「崇高なドス黒さ」に流されてしまわない強さ。こっちのが大事。
未見の方は是非。