伝統のこととか
「伝統って、なんやろか?」と最近たま〜に考えたりします。
たぶん、小林よしのりが今やってる、皇統の問題をみてるから。
「天皇は男系男子でなくてはならぬのだ」という主張と
「別に男系女子でもええやろ」という主張の対立。
正直、複雑すぎてようわからんです。
ただ、わからんながらもわかったのは
- 現状のまま男系男子にこだわると、かなり近い将来、皇統が絶える危険性がある。
- 早急になんらかの策を設けなければならない。
これだけ。
やばいみたい。
んで、もめてる。
というわけで、この動画。
天皇は男性でなければならないのか、という問いに対して「ず〜っとそこにこだわってきたから、だから伝統で、伝統だから護らねばならない」という答えは、ちょっと乱暴すぎて素人の私には納得できません。少し話はずれますが「どうして人を殺してはいけないの?」という子どもの問いに対して、親が「なんでもや!あかんからあかんのや!!」というのはかまわないと思います。そういうことになってるから、という理由で。ただ、その親が、ちゃんとモノを考えたい、と思っているのであれば、答えは用意しておくべきだ。自分が人を殺してもよいのであれば、自分でない人間が人を殺してもよいということになり、いきなり道でばったり出会った誰かに殺されてもよい、近所の人とちょっともめた時になんのためらいもなく殺されてもよい、ということになる。そんな世の中、誰得?という。
「伝統だから、伝統なんじゃい!」は近所のおっさんがほたえてるのならなんら咎めない。しかし、保守思想を志す人間がそれでは、思考停止どころか、逆に伝統軽視になるのではないか?だって、伝統には、歴史が、先人たちの伝えたかった思いが、時を経てなお輝く英知が含まれているはず。「伝統だから伝統」なのではない。語り継がれてきた、人の願いの結晶なのだ。その結晶の奥底でほのかに輝く煌めきをみず、小さな美しい囁きに耳を澄ませないのは、伝統の軽視だ。見て、見て、もっと真剣に見て、伝統の本質を素人の私たちに伝わる言葉で教えてほしい。本当に伝えるべきものは何なのかを、真摯に考え抜いてほしい。「天皇論」「昭和天皇論」で小林のなした仕事は、まさにここなのだと知ってほしい。
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