aikoとスカパラの「Good Morning~ブルー・デイジー」
「Good Morning~ブルー・デイジー feat. aiko」Music Video / TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA
とってもよかったので短くですが感想を書きます。
(……「短く」と思ってたんやけど、追記を重ねて結局若干長くなりました。)
「将来のことだけ考えるとき
用意も出来てない気持ちでしょ?
あの日 心の準備もなくキスした」
「なんにもなくていい
なんにも持ってない
だから手を繋げるでしょう?」
この2か所、aikoの歌の本質を端的に捉えていて、ああ、スカパラの人らはちゃんとaikoを理解して歌作ってくれはったんやなって思った。
ブルーデイジーの花言葉を調べたら、『純粋』、『無邪気』という言葉があった。「もうちょっと損にならんように立ち回るとか、楽して逃げるとか、嘘ついてかわすとか、うまいことやったらいいのに」と、人ごとながら心配になるほど恋に真摯で、嘘のつけない、不器用な、傷つきやすいくせにいつだって丸腰で恋という名の戦場に繰り出してしまう、そして傷だらけで帰ってきて泣く、でも、時がたって振り返ったとき「幸せだったね」と昇華されているaikoの恋。IT企業の社長やとか、医者やとか、そういうんじゃなく、「好きになったから」という、たったそれだけの理由がいつでも唯一の原動力である、愚かしくも汚れのないプリミティブなaikoの恋……そんなふうやからこそ人の心を打つ歌の数々は、『純粋』、『無邪気』の花言葉にぴったりやなぁなんて思った。
aikoの歌声は軽やかに愛らしく可憐で、スカパラのホーンの伸びやかさが明々と凛々しくて。悲しみのブルーを携えながらも、けなげに明るく風の中にそっと咲く風景が見えるようでいいなと思った。